コラム

コラムvol.1 「羽子板と破魔弓のおはなし」

赤ちゃんが初めて迎える元旦、「初正月」に飾られる羽子板や破魔弓。

 

いつまで飾ればいいのか?なぜ飾るのか?

 

今回は、そんな疑問を解消し、安心して初正月を迎えられるように、羽子板・破魔弓についてご紹介いたします。

 

【なぜ羽子板・破魔弓を飾るの?】

本来、羽子板・破魔弓は「魔除け」「厄払い」の役割を持っています。

女の子のいるご家庭では羽子板を、男の子のいるご家庭では破魔弓が飾られます。

 

羽子板といえばお正月遊びの定番「羽根つき」でおなじみですね。

その名の通り「災いをはね(羽根)のける」という縁起を担ぎ、初正月に羽子板を飾る習慣が生まれました。

 

破魔弓は文字通り「魔を破る弓」。

昔は弓矢で射る的のことを「ハマ」と呼んでおり、そこに「邪気を払う」という意味を込めて「破魔」という漢字をあてたことが由来とされています。

 

【羽子板・破魔弓を飾る期間は?】

12月13日から飾り始め、1月15日に片づけるのが一般的と言われています。

 

12月13日は『正月事始め』といい、古来より「年神様(新しい年に副をもたらしてくれる神様のこと)を迎えるのに縁起が良い」タイミングとされてきました。

そのため、この日にお正月の準備を始めるのが習慣となっています。

羽子板・破魔弓を飾るなら、この時に出すと良いでしょう。

 

しかし、12月はなにかと忙しい時期。

なかなかそこまで手がつけられない!という方も多いのではないでしょうか。

そんな時は、タイミングを遅らせても大丈夫です!

ただし、縁起が悪いとされている、29日(にじゅうく=二重苦)や31日の大みそか(一夜飾り)はなるべく避けてくださいね。

 

また、1月15日は『小正月』と呼ばれ、お正月の締めくくりとして正月飾りを片づけるご家庭が多いようです。

このタイミングで、羽子板・破魔弓も一緒に片づけるのが一般的とされています。

 

 

【羽子板・破魔弓は飾りっぱなしでも大丈夫?】

お正月が終わった後、飾ったままにしていても全く問題ありません。

 

羽子板・破魔弓は、「厄」を払い、お子様を守るためのもの。

ずっとお側に置いてあげたいと思ったなら、いつまでも飾ってあげてくださいね。

中には成人するまでや、結婚後も飾り続ける方もいらっしゃいます。

 


 

今回は羽子板・破魔弓の持つ役割や、飾りの期間についてご紹介しました。

しかしこれは、あくまで慣習的なものです。

せっかくの縁起物。

せっかくのお祝い。

慣習にとらわれすぎて窮屈になってしまっては、本末転倒ですよね。

「これを守らなければダメ!」ということはありませんので、ご安心ください。

また地域やご家族によって風習も変わりますので、柔軟に合わせながら、羽子板・破魔弓でお祝いしてあげてくださいね。

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